3DeVOK MT Gen2 プロフェッショナル3Dスキャナー(上位モデル)
世界的に自動車消費の高度化が進む中、個人所有車におけるインテリアのパーソナライズ需要が急速に高まっています。曲面形状のデザイン、分割設計、精密な内装加工などのカスタマイズニーズが、今や主流となりつつあります。
特に、複雑な曲面形状のフロアマットに対する設計ニーズが高まる一方、従来の手作業による採寸では、正確な寸法データを効率的に取得することが困難です。作業に時間がかかるうえ、効率も低く、市場が求める精度や生産性に対応しきれなくなっています。
3DeVOK MQによる自動車内装Scan-to-CADワークフロー
MQハンディヘルド3Dスキャナーは、22本の赤外線レーザーと赤外線スペックル構造光を組み合わせ、最大0.08 mmの高精度を実現します。マーカーレス・非接触スキャンに対応し、フロアマットの完全な3Dデータをわずか数分で取得できるため、高速かつ高品質なCADモデリングのための確かな基盤を構築できます。
さらに、MQコンパクト3Dスキャナーは、従来「スキャンが難しい」とされてきた暗色や光を吸収しやすい素材に対しても安定したスキャン性能を発揮します。柔軟な曲面形状や複雑なテクスチャも高精度に取得でき、作業効率を大幅に向上させます。
実際に使用したエンジニアからは、次のような声が寄せられています。
「車内はスペースが限られていますが、MQのコンパクトな設計のおかげで、スムーズかつ負担なくスキャンできます。フロアマットの複雑なテクスチャや暗色の素材も、驚くほど高精度に取得できました。」


QuickSurfaceを活用した自動車用フロアマットのリバースエンジニアリング
3Dモデルのデータを取得することは、プロセスの第一歩にすぎません。多くの自動車内装製品メーカーでは、その後の設計・製造工程に活用できる編集可能なCADデータが必要です。
3DeVOK Studio 3Dスキャンソフトウェアは、QuickSurfaceリバースエンジニアリングソフトウェアとのワンクリック連携に対応しています。自由曲面作成や偏差解析などの機能を活用することで、フロアマットのカスタマイズ設計を迅速に行えます。
その後のワークフローは以下のとおりです。
1. データ前処理
STLファイルをインポートした後、不要なデータポイントを除去します。
2. 基本サーフェスフィッティング
対象となるポリゴン領域を選択し、スキャンデータに最適にフィットするインテリジェントサーフェスを生成します。
3. モデル位置合わせ
平面や軸などの幾何学的特徴を基準にメッシュをワールド座標系へ位置合わせし、その後のパラメトリックモデリングや寸法設定を容易にします。
4. 自由曲面フィッティング
リアルタイムの偏差ヒートマップを確認しながら制御点を動的に調整し、自由曲面がスキャンデータに正確に一致するようにします。
5. パラメトリック再構築
フィーチャーラインを基準にパラメトリックスケッチを作成し、寸法、角度、接線などの幾何拘束を適用します。
6. サーフェスのトリミング
2Dスケッチをトリミングツールとして使用し、サーフェスの境界部分の連続性を最適化します。
7. 肉厚付け・仕上げ
肉厚フィーチャーを適用し、製造に適したフィレットを追加します。
8. 偏差解析・エクスポート
再構築したモデルとスキャンデータの偏差を検証した後、STEP、IGESなどのCAD形式でエクスポートし、後工程の設計や加工に直接活用できます。

車内から車外へ:金型製造における新たな課題
自動車製造の対象が内装部品から外装部品へと徐々に広がる中、開発や修理の際に、元のCADデータ、設計図面、技術資料などが不足しているため、部品の複製や再製作が困難になるケースが増えています。従来の手作業による採寸は、時間と労力がかかるだけでなく、高い精度を安定して確保することも困難です。
このような場合、3Dスキャナーとリバースエンジニアリング技術を組み合わせることで、部品全体の3Dデータを迅速に取得し、スキャンデータをもとに編集可能なCADデータを効率的に再構築できます。カスタム部品の開発、構造最適化、リマニュファクチャリングなど、さまざまな用途において、デジタルによる部品の再構築と効率的な生産を実現する有効な手段となり、金型開発の効率と精度管理を大幅に向上させます。
3DeVOK MTプロフェッショナル3Dスキャナー:ワークのスキャンに最適なソリューション
MTは、34本の青色レーザーラインと22本の赤外線レーザーラインに加え、広範囲の赤外線スペックル投影システムを搭載し、最大0.04 mmの高精度を実現します。金属や光沢のある反射面など、スキャンが難しい表面も安定してデータを取得できます。
さらに、マーカーポイントを使用することで、複雑なワークの空間位置合わせ精度をさらに高めることができ、細部まで正確にキャプチャできます。
反射性の高いホイールハブのスキャンを例に見てみましょう。
34本の青色レーザーラインとマーカーポイントを組み合わせることで、反射防止スプレーを使用することなく、反射性の高い金属部品の高精度データをわずか数分で取得できます。
取得したスキャンデータは、まず3DeVOK Studioで直接処理・最適化した後、STLファイルとしてエクスポートできます。その後、QuickSurfaceにワンクリックでインポートすることで、リバースエンジニアリングのワークフローをすぐに開始できます。

1. スキャンデータのインポート
取得したホイールハブの点群/メッシュデータをエンジニアリングソフトウェアに読み込みます。
2. モデルの位置合わせ・配置
ホイールの中心軸と取付面を基準として、モデルの位置を調整します。
3. リム形状の再構築
外周輪郭の断面をスケッチし、回転押し出しによって主要構造を生成します。
4. スポークキャビティの作成
内周リングの断面を作成し、回転カットによって基本的な中空構造を形成します。
5. スポーク面の生成
3Dスケッチを使用してスポーク表面の境界を抽出し、押し出し分割によってスキャンデータを分割します。
自動サーフェス作成機能を使用して、滑らかな遷移面を生成します。
6. フィーチャーパターンの複製
単一のスポーク面に**円形パターン(5等分)**を適用し、同一形状を複製します。
7. 詳細フィーチャーの処理
センターボア: スケッチを作成し、回転カットで加工します。
ボルト穴: 1つの穴フィーチャーを作成し、パターンコピーによって複製します。
8. 最終検証・エクスポート
重要寸法(PCD/オフセット)を検証し、STEPなどの汎用CAD形式でエクスポートします。

MQと比較すると、MTは、金属ブラケット、機械加工部品、金型プロトタイプなど、構造がより複雑で、幾何精度や取得データの編集性に対する要求がより厳しい産業用途のワークに適しています。
自動車3Dスキャンの製造・教育分野における活用
自動車部品の製造や外装トリムの生産企業だけでなく、3DeVOK MQとMTは、製造工学、機械工学、自動車工学などの学術研究・教育分野でも幅広く活用されています。
非接触・マーカーレス・高精度という特長により、製品設計、リバースモデリング実習、構造最適化解析など、教育・研究におけるさまざまな用途に信頼性の高い3Dデータ基盤を提供します。
3DeVOK MQ・MT 3DスキャナーとQuickSurfaceのモデリングソフトウェアを組み合わせることで、ユーザーは高精度かつ高効率なScan-to-CADワークフローを構築できます。
これにより、企業における製品開発サイクルの短縮や金型開発の最適化を支援するだけでなく、大学におけるエンジニアリング実践教育を強化し、産学研連携を促進するとともに、3Dデジタル化が持つイノベーションの可能性を最大限に引き出します。

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