3DeVOK MT Gen2 プロフェッショナル3Dスキャナー(上位モデル)
パーソナライズされた高精度な整形外科医療への需要が高まる中、従来の手作業による採寸や装具製作では、作業効率と精度の両面で現代の医療現場が求める水準に対応することが難しくなっています。
こうした課題に対応するため、3DeVOK MQハンディ3Dスキャナーに3DeVOK Airgoワイヤレスハンドルを組み合わせ、さらにTPM3DのSLS(選択的レーザー焼結)3Dプリント技術を活用することで、医療機関に患者一人ひとりに合わせたカスタム装具をデジタル設計・製作するための一貫したデジタル整形外科ソリューションを提供します。

図1:3DeVOK Airgoワイヤレスハンドルを装着した3DeVOK MQ 3Dスキャナー
背景
脊椎、手首・手、足首・足などの装具治療では、従来の方法にいくつかの課題があります。
-石膏による高接触型の型取り: 患者は長時間にわたって一定の姿勢を維持する必要があり、身体的な負担が生じるほか、型取り後の清掃も容易ではありません。
-手作業による採寸精度の限界: 計測結果が技術者の経験やスキルに左右されるため、誤差によって装具のフィット感が低下したり、矯正効果に影響したりする可能性があります。
-製作期間の長期化と作業効率の低下: 型取りから最終的な装具製作まで多くの工程と時間を要するため、リハビリテーションの開始が遅れる場合があります。
-個別設計の難しさ: 患者一人ひとりの身体形状や生体力学的特性に十分適合させることが難しく、装具のフィット感や安定性に影響する可能性があります。
3Dデジタル装具ソリューション
こうした課題に対応するため、3DeVOKは3Dスキャンから3Dプリントによる装具製作までを一貫して行うデジタルソリューションを提供します。主なワークフローは以下のとおりです。
高精度3Dスキャン
3DeVOK MQプロフェッショナル3Dスキャナーを使用して、患者の脊椎、手首・手、足首・足などの対象部位を高精度に3Dデータ化します。
3DeVOK Airgoワイヤレスハンドルと組み合わせることで、完全なハンディタイプで柔軟にスキャンでき、対象部位をさまざまな角度から取得しながら、人体の形状を正確にデジタル化できます。
取得した3Dスキャンデータは、まず3DeVOK Studioで処理します。ノイズ除去やメッシュ最適化などの処理を行い、STL、OBJなどの標準3Dファイルとして出力できます。

図2:3DeVOK MQで患者の体幹、手首・手、足首・足を3Dスキャン
デジタルモデリングとパーソナライズ設計
3DeVOK Studio 3Dスキャンソフトウェアで処理した3Dデータは、Rodin 4DやFreeformなどのモデリングソフトウェアにインポートし、3D設計や構造最適化に活用できます。
設計者は、取得した患者個々の3D形状データを基に、局所的な形状調整やジオメトリの最適化を行うことができます。さらに、荷重解析や人間工学の考え方を設計に取り入れることで、装具の剛性、装着時の快適性、フィット性を向上させ、患者一人ひとりの身体特性に合わせたカスタム装具の設計を実現します。

図3:Rodin 4Dによる脊椎装具のモデリング

図4:Freeformによる脊椎装具のモデリング
高精度SLS 3Dプリント
完成した3Dモデルは、3DeVOKのパートナーであるTPM3DのSLS(選択的レーザー焼結)3Dプリンターを使用して造形し、装具を直接製作します。
SLS 3Dプリント技術により、複雑な形状や精密な構造を持つ装具も一体成形でき、軽量でありながら高い耐久性を備えた装具の製作が可能です。これにより、装具のフィット感と装着時の快適性をさらに高められます。

図5:TPM3D SLS 3Dプリンター
医療におけるクローズドループ型デジタルソリューション
デジタル設計された3D装具は、リハビリテーションや包括的な治療プログラムと連携させることができます。これにより、装具の設計・製作から患者のリハビリテーションまでをつなぐ、患者一人ひとりに合わせた包括的なリカバリーマネジメントシステムを構築できます。
導入によるメリット
医療機関が3DeVOKのデジタル装具ソリューションを導入することで、装具の設計・製作において以下のようなメリットが期待できます。
-装具の精度向上: 3DeVOK MQ 3Dスキャナーが患者の身体形状を高精度に取得することで、従来の手作業による採寸誤差を低減し、患者一人ひとりの身体形状により正確に適合した装具の設計を支援します。
-製作期間の短縮: 1,100 × 1,000 mmの広いスキャン範囲により、全身または必要な部位を効率的に3Dスキャンできます。シンプルな操作性により、初心者でも扱いやすく、トレーニングや運用にかかる負担の軽減にもつながります。
-患者の負担軽減: 光を使用しない3Dスキャンにより、目への負担を抑えながら人体をスキャンできます。さらに、個々の身体形状に合わせた設計によって、装具のフィット感と装着時の快適性の向上を支援します。
-導入・展開のしやすさ: デジタルワークフローは、複数の診療科やさまざまな種類の装具に応用でき、標準化された装具製作プロセスの構築と大規模な導入を支援します。
導入事例
中山市陳星海中西医結合医院(Zhongshan Chen Xinghai Traditional Chinese and Western Medicine Hospital)では、本ソリューションを脊椎装具、手首・手の装具、足首・足の装具に導入しています。
3DeVOK MQによる3Dデータ取得と、TPM3DのSLS 3Dプリント技術による装具製作を組み合わせることで、複数のカスタムメイド装具の製作に成功しました。
患者からは、高いフィット感と装着時の快適性に加え、良好なリハビリテーション効果が報告されています。この事例は、3Dスキャンと3Dプリントを組み合わせたデジタル装具ソリューションの実用性と臨床的価値を示しています。
動画デモンストレーション
- 脊椎スキャン
- 手首・手のスキャン
- 足首・足のスキャン

図6:中山市陳星海中西医結合医院の3Dプリントセンター
まとめ
3DeVOK MQ 3Dスキャナーを3DeVOKデジタル装具ソリューションの中核機器として、3DeVOK AirgoワイヤレスハンドルおよびSLS 3Dプリント技術と組み合わせることで、効率的かつ高精度で、患者一人ひとりに合わせた装具製作ワークフローを実現できます。
このソリューションでは、従来の石膏による型取りを、非接触かつ高精度な3Dスキャンへと置き換えることができます。
大型で時間がかかり、患者に負担を与えることもある従来の石膏型取りと比較して、3Dデジタル化されたワークフローは、装具製作の精度と作業効率を向上させるだけでなく、患者の装着体験も大幅に改善します。
さらに、3Dスキャンで取得した人体データと3Dプリント技術を組み合わせることで、患者の身体形状やリハビリテーションのニーズに合わせたカスタム装具を設計・製作できます。中空構造を採用することで、通気性、軽量性、装着時の快適性を高めることも可能です。
これにより、医療機関に対して、カスタムメイドのリハビリテーション装具における患者満足度と治療効果の向上を支援する、効率的で再現性の高いデジタル技術基盤を提供します。
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比較 |
従来の石膏成形 |
3DeVOK MQ 3Dスキャン+3Dプリント |
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成形方法 |
接触方式:患者の身体に直接石膏を塗布 |
非接触方式:高精度3Dスキャン |
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患者の装着感 |
大型で蒸れやすく、長時間の固定が必要なため、不快感が生じやすい |
短時間で作製でき、快適。通気性と軽量性に優れたオープンワーク設計 |
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精度 |
技術者の経験に左右され、誤差が生じやすい |
高精度(最大精度0.08 mm)。取得データを繰り返し検証可能 |
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製作期間 |
工程が複雑で、製作に時間がかかる |
3Dプリントと組み合わせることで、迅速な製作が可能 |
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パーソナライズ設計 |
テンプレートベースの設計では、個々のニーズに合わせた調整が困難 |
患者の体型やリハビリテーションのニーズに合わせたカスタム設計 |
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装具の性能 |
重量があり、通気性に乏しい |
軽量で通気性に優れ、快適な装着感 |
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