3DeVOK MT Gen2 プロフェッショナル3Dスキャナー(上位モデル)
最近、Instagramで41万人以上のフォロワーを持つカナダの著名なRVカスタマイズクリエイターが、Mercedes-Benz SprinterのRVカスタマイズプロジェクトに3DeVOK MTプロフェッショナル3Dスキャナーを導入し、複数のカスタム3D改造を成功させました。
本事例では、ハンディタイプの3Dスキャナーを活用した効率的なScan-to-CADワークフローによって、Mercedes-Benz SprinterのRVカスタマイズにおける設計・製作プロセスをどのように効率化できるのかを紹介します。

このプロジェクトでは、クリエイターがSprinterのオーバーヘッド・サングラス収納スペースをアップグレードし、3Dデジタル化によって収納スペースから一体型ライティングコントロールパネルへと改造しました。これにより、照明を一元管理しながら、純正内装のようなすっきりとしたデザインを維持しています。
RVカスタマイズの全工程を動画でご覧ください。
https://www.youtube.com/shorts/nNZe1GcSrP0
オーバーヘッド・サングラス収納をメインコントロールパネルへ改造する際の課題
今回の改造箇所は、車両のルーフ部分に位置する視認性が高く、構造も複雑なエリアであるため、カスタマイズにはいくつかの技術的な課題がありました。
複雑な曲面形状: 純正のサングラス収納部はヘッドライナーとシームレスに一体化しているため、従来の手作業による計測では正確な形状を取得することが困難でした。
限られたスペースと高い機能性への要求: 新しいパネルには、CANバス対応のスイッチモジュールや配線を組み込む必要がある一方、操作性とすっきりとした外観も確保する必要がありました。
高精度なフィッティング: 頭上の目立つ位置に取り付けるため、わずかな隙間や位置ずれでも、外観の完成度や取り付け精度に影響を与える可能性があります。
そのため、従来の手作業による計測や試作品の仮合わせでは、修正作業が繰り返し発生したり、内装部品を損傷したりするリスクがありました。
3Dデジタル改造ソリューション:3Dスキャン+3D設計+3Dプリント
Tim氏は、3DeVOK MTによる高精度3Dスキャン、Fusion 360による3Dモデリング、Bambu Labによる3Dプリントを組み合わせた一貫したデジタル改造ワークフローを構築し、車両内装に合わせた高精度なカスタムパーツを製作しました。
1. 高精度3Dデータの取得
純正内装を変更することなく、Tim氏は3DeVOK MTプロフェッショナル3Dスキャナーを使用し、赤外線レーザー・ハイブリッド位置合わせモードでSprinterのルーフ上部にあるコントロールパネル周辺をスキャンしました。
マーカーを貼り付ける必要がなく、スキャンをすぐに開始できるため、最大80 FPSのフレームレートでルーフ部分の3D形状をスムーズに取得。後工程のCADモデリングに必要な、信頼性の高い3Dデータを作成しました。

その後、Tim氏は3DeVOK Studioを使用してスキャンデータのクリーニングと最適化を行い、不要なデータを除去したうえで、処理済みのデータをSTLファイルとしてエクスポートしました。
2. 実際の3Dスキャンデータに基づく改造設計
処理済みの3DモデルをFusion 360にインポートし、改造パーツの設計を開始しました。
Fusion 360では、スキャンデータを基準として一体型コントロールパネルの構造を設計。モデリングの段階で、CANバス対応スイッチモジュール、配線、配線経路のためのスペースを考慮し、取り付けインターフェースや内部スペースもあらかじめ設計しました。
これにより、完成したパーツが純正内装の形状に正確にフィットすると同時に、必要な機能をすべて統合できる設計を実現しました。


3. Bambu Labによるカスタムコントロールパネルの3Dプリント
CAD設計を完了し、組み付け状態を確認した後、Tim氏はBambu Lab H2S 3Dプリンターを使用して、メインコントロールパネルを製作しました。
RVの車内環境を考慮し、耐熱性、構造強度、長期的な安定性が求められることから、プリント材料にはSiraya Tech ASA-GFを採用しました。この材料は、高温環境への耐久性と強化された構造性能を兼ね備えており、自動車内装部品の製作に適しています。
3Dプリントでは積層ピッチ0.2 mmに設定し、プリント効率と造形品質、寸法精度のバランスを確保しました。プリント完了後の後処理も最小限で済み、完成したパーツはそのまま取り付け・使用できる状態に仕上がりました。

最終的に、3Dプリントしたカスタムパネルを純正のオーバーヘッド・サングラス収納部にそのまま取り付け、CANバス対応スイッチモジュールと配線を一体的に組み込みました。
完成したパーツはルーフ内装の曲面形状にシームレスにフィットし、純正品のような外観を維持しながら、機能性とデザイン性を両立したアップグレードを実現しました。

RVカスタマイズプロジェクトの成果
3Dデジタルワークフローと3Dプリントを組み合わせることで、カスタムメイドのライティング・メインコントロールパネルを純正のオーバーヘッド・サングラス収納部に取り付けることに成功しました。
-ルーフ内装に高精度でフィット: 目立つ隙間がほとんどなく、純正内装と一体化したような仕上がりを実現
-照明・補助機器を一元管理: 複数の照明回路や補助機器を1か所から操作可能
-高い取り付け安定性: 構造的にしっかりと固定され、純正内装への加工や変更は不要

RVカスタマイズに3Dスキャンを活用するメリット
-手作業による計測よりも迅速
-高精度なCADモデリングを実現
-カスタム内装パーツのフィッティング精度を向上
-試作・修正回数を削減
-一点物や少量生産に最適
まとめ
本事例は、3Dスキャン、改造設計、3Dプリントを組み合わせることで、RVや自動車のカスタマイズにおいて大きなメリットが得られることを示しています。
-3DeVOK MTによる高精度3Dスキャン: 車両の実形状を正確にデジタル化し、従来の手作業による計測誤差を大幅に低減します。
-3Dスキャンデータに基づく改造設計: 実際の車両形状を基準に設計することで、組み付けの可否を早い段階で検証でき、手戻りや再加工を最小限に抑えられます。
-3Dプリントによる迅速な製作: 複雑なカスタムパーツも短時間で製作でき、一点物や少量生産にも柔軟に対応できます。
このデジタルワークフローは、RV改造、自動車カスタマイズ、内装アップグレード、複雑な曲面形状の設計などに応用可能な、再現性と拡張性に優れた3D技術活用の手法を提供します。

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