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乳幼児用頭蓋矯正ヘルメットの3Dスキャン|新搭載「補助マーカーモード」
Date: 2026-08-18

乳幼児の頭蓋矯正ヘルメット(Cranial Orthosis)治療では、ヘルメット療法が一般的な治療方法の一つとして用いられています。オーダーメイドの矯正ヘルメットを正確に設計し、快適なフィット感を実現するためには、乳幼児の頭部を高精度に3Dスキャンすることが重要です。

 

しかし、乳幼児はスキャン中に静止していることが難しく、頻繁に頭を動かしてしまうことがあります。その結果、データの欠落や3Dモデルの歪みが生じ、矯正装具の設計精度やフィッティングに影響を及ぼす可能性があります。この課題は、これまで臨床現場の医療従事者や技術者を悩ませてきました。

 

乳幼児の頭蓋矯正用3Dスキャン|新搭載「補助マーカーモード」

乳幼児のスキャン時に生じる頭部の動きに対応するため、3DeVOK Studio 3Dスキャンソフトウェア**「補助マーカーモード(Auxiliary Fiducial Markers Mode)」**が搭載されました。

 

  • 髪の毛による影響を低減: 髪の毛がある乳幼児の場合、皮膚に直接マーカーを貼り付ける代わりに、複数のマーカーを取り付けたヘッドキャップを使用できます。これにより、頭部の形状により適した状態でスキャンできます。

  • 安定したトラッキングアルゴリズム: スキャン中に乳幼児がわずかに動いた場合でも、システムが安定して位置を追跡し、連続した3Dデータを再構築できます。

  • Small FOV機能: 新しい**「Enable Small Fov」オプションを有効にすると、1フレームにつき各マーカーを中心とした半径70 mm以内の点群のみ**を取得します。それ以外の領域は自動的に除外されるため、肩や背景などの不要なデータの取り込みを防ぎ、データ量と後処理の負担を軽減できます。

複雑な臨床環境において、補助マーカーモードはスキャンの成功率を高め、再スキャンの必要性を減らすことで、乳幼児の負担や保護者の不安の軽減にもつながります。

 

乳幼児の頭蓋矯正において安定した3Dスキャンが重要な理由

特徴ベースのトラッキングとは異なり、**フィデューシャルマーカー(基準マーカー)**は、乳幼児がわずかに動いた場合でも安定した位置基準を提供します。

 

さらにSmall FOV機能を組み合わせることで、スキャナーが頭部領域に集中してデータを取得できるため、トラッキング精度を向上させながら、肩や背景などの不要なデータ取得を抑制できます。

 

補助マーカーモードの設定方法

3DeVOK Studioで簡単に設定できます。

 

  • 3DeVOK Studio 3Dスキャンソフトウェアを起動し、「Basic Mode」の横にある**「Customize」**をクリックします。

  • **「Add」**を選択して、新しいモードを作成します。

  • **「Infrared Structured Light」**モードを有効にします。

  • スティッチングオプションで**「Auxiliary fiducial markers」Enable Small Fov」**にチェックを入れます。

  • 設定を保存すると、スキャンを開始できます。


3DeVOK Studio — 補助マーカーモードの設定

 

補助マーカーモードの使用上の注意(カスタマイズ画面)

 

補助マーカーモードを使用する際は、以下の点に注意してください。

  • マーカーの配置が重要です。 2つのマーカーを同一の平面上に配置しないでください。フレーム欠落時のトラッキング安定性を高めるため、少なくとも1つのマーカーを曲面や角部に配置することを推奨します。

  • 各フレームで少なくとも1つのマーカーが見える状態を維持してください。これにより、システムによる連続的なトラッキングを確保できます。

  • デフォルトのSmall FOV範囲は70 mmです。頭部のデータ取得にスキャン範囲を効果的に絞り込み、肩や背景などの不要な領域の取り込みを防ぎます。

  • 本モードは、乳幼児がわずかに動く臨床環境やスキャン中に被験者が静止しにくい場面に特に適しており、スキャンの安定性と成功率を大幅に向上させます。

モデル検証:安定性と信頼性の高い3Dデータを取得

乳幼児の頭部モデルを用いた最新のデモンストレーションでは、補助マーカーモードにより、頭部の動きを想定した状況でも、連続性のある完全な3Dモデルを正常に生成できました。

 

従来のモードと比較して、データの完全性とスキャンの安定性において明確な優位性を示しており、デジタル技術を活用した頭蓋矯正装具の設計・製作に向けた信頼性の高い技術基盤を提供します。

乳幼児頭部3Dスキャンデモ動画

 

 

臨床的価値と応用

  • スキャン成功率の向上: スキャン失敗やデータ欠落を低減し、再作業の負担を軽減します。

  • 高精度なデータ取得: 患者一人ひとりに合わせた矯正ヘルメットの設計に必要な、精度の高い頭部3Dデータを提供します。

  • 作業効率の向上: スキャン時間を短縮し、乳幼児の動きによる作業中断を最小限に抑えます。

  • 幅広い用途: 乳幼児だけでなく、パーキンソン病患者や術後リハビリテーション患者など、長時間静止することが難しい方にも活用できます。

今後の展望

補助マーカーモードの導入は、3DeVOKのデジタル矯正装具ソリューションにおける重要な機能強化です。

 

今後、3DeVOKはより多くの医療機関と連携し、この革新的な機能を実際の臨床現場へ展開していくことで、医療従事者と患者双方に、より高精度で使いやすいデジタルケア体験を提供していきます。

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